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葛という植物について
2022-09-29
皆さんは葛(クズ)という植物についてどんな印象を持たれますか?
和菓子のくず餅、風邪薬の葛根湯、秋の七草の一つなど、意外と私たちの生活に根付いているのが葛。
北海道から九州まで広く分布されていて、荒れ地に多いのも特徴です。
緑多きNor.t.hの敷地内には、雑草も数多く茂り、ウネウネと伸びているクズには少々手をやいております。
そんな厄介者の葛ですが、そのツルを使い、とても素敵なお品を作られている方がいらっしゃいます。
今回は葛の新たな魅力についてご紹介したいと思います。
織物としての葛
葛の繊維で織った布は古墳時代の遺跡からも出土されているそう。
ツルを煮てから発酵させ、取り出した繊維で織った布を『葛布(くずふ、くずぬの)』と呼びます。
なかなか馴染みの無い布ですが、Nor.t.hのある小樽市銭函にほど近い札幌市に、この葛布の作家さんがいらっしゃいました!
葛から布を作られていると伺った際に、イメージしたのがコーヒー袋に使われているジュートのような繊維でした。
ところがところが、作品を見てびっくり!
えー、これがあのウネウネの葛が原料?
※雪草 Sessou様のホームページよりお借りしました。
葛布の帯です。
何かと比べるのが難しい、独特な風合い、そして美しさに驚きました。
製作者である作家さんの自然への敬意の想いなどが感じられます。
木材もそうですが、自然の恩恵に感謝して、人は生活に彩りをいただいているのだなと思います。
そしてちょっと嬉しいことが。
Nor.t.hの葛も、もしかしたら来年この素敵な織物の原料になってくれるかもしれません。
成長具合によっては材料になるのは難しいかもしれませんが、今後は少し温かな目でウネウネの葛を見つめてみようと思います。
雪草 Sessou様のホームページはこちらからどうぞ